今、わが家でNISAをどう使っているか。まずはそこから書いてみる。
つみたて枠は月十万、S&P500
私は、つみたて投資枠で月十万円、S&P500の投資信託を積み立てている。理由は単純で、アメリカが強いから。ここは特に悩んでいない。
配偶者のNISAはまだ始められていない。月五万円ほどから、同じくS&P500で始めようと考えている。
ちなみに、つみたて投資枠の年間上限は120万円。成長投資枠と合わせると、年間で最大360万円まで使える。
成長投資枠はサテライトに使っている
成長投資枠は、好きなものを買うサテライトとして使っている。「好き」といっても、国策に沿った銘柄を二、三個選んで見ておく、という意味だ。
国策銘柄とは、たとえば防衛。防衛の要だと見ている三菱重工がそう。通信インフラやセキュリティなら、NEC。防衛という地政学リスクへの備えは、長い目で見ても必ず必要になる。だから長期で持っても問題ないんじゃないかな、と思っている。出口戦略は特に決めていない。
もう一つ。成長投資枠で個別株を買うのは、少しもったいない気もしている。でも、身近な企業、興味がある企業、応援したい企業を買うと、その会社の情報を自然と追うようになる。世の中に関心を持つきっかけとしては、とても良いと思う。
(銘柄数をどこまで増やしていいかは、別の記事で書いた。)
調べたら、枠の復活を誤解していた

ここで、この記事を書くために調べて分かったことがある。私は自分の理解を間違えていた。
私は「マイナスなら売る。プラスなら持ち続ける。売れば枠は翌年に復活するから、また買える」と思ってやっていた。
実際はこうだった。
- 復活するのは**生涯投資枠(1,800万円)**のほう。売却した翌年以降に、売った分の簿価(買ったときの金額)で復活する
- その年の年間枠(成長投資枠は240万円)は、売っても戻らない
- 年間枠は毎年1月1日にリセットされ、使い切れなかった分を翌年に繰り越すこともできない
- NISA口座で出た損失は、損益通算も繰越控除もできない。特定口座で損切りするときのような税務上のメリットは、ゼロ
つまり「マイナスだから売って、枠を戻してやり直す」は、思っていたほど得な動きではなかった。
ちなみに、生涯投資枠1,800万円のうち、成長投資枠で使えるのは1,200万円まで。制度の数字は自分の言葉で説明しようとすると、すぐ不正確になる。ここは公式の情報で確かめながら書いた。
埋めていない。半分にも届いていない
成長投資枠は、埋めていない。理由は、現金がそれほどないから。
もう少し正確に言うと、余裕資金を持っておきたいから。サテライトの株が下がったとき、買い増すための現金を置いておきたい。
埋めたい気持ちはある。ただ、毎月出ていくお金を年間で考えると、240万円には届かない。目標は、年間で半分くらい。それくらい埋められればいい、と思っている。
枠を埋めることを優先して現金を減らすと、できなくなることが出てくる。
- 急な出費や生活資金のピンチに対応できない
- 暴落したときに割安で買う、という自分で決めたルールを実行できない
余裕資金は、やっぱり常に大事だと思う。
枠を余らせる損と、今使うお金

枠を余らせるのは損、という気持ちはもちろんある。年間枠は戻らないので、実際に損だとも思う。
でも、無理なものを無理にやる必要はないとも思っている。現金を全部株に変えるのは、理想ではある。ただ、今使いたいお金も、ちゃんとある。将来のために我慢して資産を増やすことは大事だ。同じくらい、今という時間にお金を使うことも大事だと思う。
どちらに重心を置くかは、人それぞれ。将来やりたいこと、今やりたいことで変わる。将来設計をしつつ、今もしっかり楽しむ。それくらいの設計でいいんじゃないだろうか。
つまり、枠を余らせる損。でも、その損は、していい。
(今この時間の大切さは、子供の迎えの話でも書いた。)
もし余剰資金が増えたら、間違いなく成長投資枠に入れる。入れる先は、これまでどおり国策銘柄。長期で持つものだけ。
枠を気にして無理をすることの危険
枠があるからといって、資金力を超えて投入するのは、とても危険だと思う。
- 生活資金が苦しくなる
- 余裕のないお金で投資するので、焦りが生まれる
- 焦って売買を繰り返し、手数料などのマイナスが積み重なる
- 負けを取り返そうと極端な勝負に出て、損を広げる
こういう感情的な行動をしないためにも、自分で決めたルールに従うのが基本だと思う。
枠を気にしなさすぎるのも問題。でも、気にしすぎて無理をするのは、反対だ。
よくある疑問
Q. 成長投資枠は、毎年埋めないと損ですか?
年間上限は240万円で、使わなかった分は翌年に繰り越せません。その意味で、余らせた枠は戻りません。ただ、生活資金や暴落時の買い増し用の現金を削ってまで埋めるべきかは、人によります。私は無理に埋めないと決めています。
Q. 成長投資枠で売却したら、枠は戻りますか?
戻るのは生涯投資枠(1,800万円)のほうで、売却した翌年以降に、簿価基準で復活します。その年の年間枠(成長投資枠240万円)は戻りません。
Q. NISAで出た損失は、他の口座の利益と相殺できますか?
できません。損益通算も繰越控除も不可です。
今日から試せること
自分の成長投資枠が「年間いくら」なら無理なく使えるか、一度だけ数字で出してみてほしい。240万円を基準にせず、毎月出ていくお金を引いた残りから逆算する。それだけで、枠に振り回されにくくなる。
本記事は個人の体験と考えの共有であり、特定の商品の購入や投資を勧めるものではありません。制度の詳細は金融庁などの公式情報をご確認ください。


コメント