投資の「押し目買い」を初心者向けに解説
「押し目買い」という言葉、よく聞くと思う。自分がどう考えて、実際にやっているかどうかを話してみたい。
押し目買いとは何か
押し目買いとは、これから上昇が続くと見込んでいる銘柄が、一時的に値下がりした場面で、さらに買い増しをすることを指す。値下がりを「押す」と表現することから、この呼び名がついているらしい。
自分は、長期的な成長を見込んだ銘柄を、余裕資金があるときに買い増している。ただし対象は1〜2銘柄程度に絞っている。
コアとサテライト、押し目買いをするのはどちらか
毎月自動で積み立てているコアの部分には、何もしない。これはドルコスト平均法(価格が変わる金融商品を、一定額ずつ淡々と買い続ける方法)で、いつが底かは誰にも分からないという前提に立っているからだ。
一方、自分で調べて選んだ銘柄に絞っているサテライトの部分では、余裕資金を作っておき、下がった局面で買い増すことがある。
コアとサテライトを分けて考える、いわゆるコア・サテライト戦略というやり方だ。コアは市場全体の成長を時間をかけて育てる部分、サテライトは理解している銘柄に集中して張る部分。目的が違うから、コアでは押し目買いをせず、サテライトのみで買う。これが理由だ。
「安い」を、何と比べて判断するか

「安い」の判断が一番難しい。過去の株価と比べることには、実はあまり意味がない。市場にとっては、その会社の今の価値が反映された結果が今の株価であって、過去の水準そのものが判断材料になるわけではないからだ。会社の価値が落ちたから下がっている可能性だってある。
では何を軸に決めるか。自分が事前に決めたルールに従うか、テーマが壊れていないかを確認するか、この2つだと考えている。
1つ目は、事前に決めたルール。「取得単価から数パーセント下がったら買い増す」というように、感情ではなく決めた設計図に従う。具体的な数字で決めておくことで、精神的な安定を保てる。
2つ目は、テーマが壊れていないかの確認。株価が下がった理由が、市場全体の調整なのか、その会社固有のテーマが壊れたのかを区別する。防衛関連株が下がっても地政学リスクが消えたわけでなければ、テーマは生きている。しかし不正会計や主力事業の崩壊であれば、テーマは壊れている。そのときは撤退の判断になる。
ちなみに、相場には「押し目待ちに押し目なし」という格言があるらしい。押し目を待ちすぎていると、結局買い時を逃してしまう、という意味だそうだ。自分のルールを決めておかないと、この「待ちすぎ」にいつまでも陥ってしまうんじゃないかと思う。
押し目買いで、最も注意すべきこと
押し目買いで最も注意すべきことは、安くなったから買った後、さらに安くなったときにいられるかどうかだと思う。長期保有を前提にしているなら、狼狽売りをしないこと。これに尽きる。
これは、株価が下がっても、うちが何もしない理由で書いたことと矛盾しているように見えるかもしれないが、実際は逆で、コアではタイミングを計らず、サテライトだけ事前ルールで動く、という同じ設計思想の使い分けにすぎない。個別株を何銘柄まで持っていいかで書いたサテライトの銘柄数の話とも、そのままつながっている。大きなニュースが出たとき、株価はどう動くかで整理した「テーマが生きているか」の判断軸も、押し目買いの2つ目の基準そのものだ。
本記事は情報提供であり、投資勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
よくある質問
Q. 押し目買いとドルコスト平均法は何が違う? コアの部分はドルコスト平均法で、タイミングを計らず淡々と積み立てる。サテライトの一部銘柄だけ、事前に決めたルールに沿って押し目買いをする。使い分けが前提になる。
Q. 「安くなった」は何で判断すればいい? 過去の株価との比較ではなく、事前に決めた下落率のルールと、投資しているテーマが壊れていないかどうかの2つで判断している。
Q. 押し目買いで一番失敗しやすいのはどんなとき? さらに下がったときに、怖くなって売ってしまうことだと思う。長期保有前提のルールを、買う前に決めておくことが大事だ。
今日から試すなら、まずは自分のコアとサテライトの割合を、一度紙に書き出してみることをおすすめしたい。

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