大きなニュースが出たとき、株価はどう動くか

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大きなニュースが出たとき、株価はどう動くか

世界のどこかで大きな事件や紛争が起きると、株価が動く。ニュースを見ながら「今、どの株が強いんだろう」と考えたことがある人は多いんじゃないかな。今日は、そういう時にどんな会社が強いのか、自分がどんな視点で銘柄を見ているか、という話をしてみたい。

まず言葉について確認しておきたい。「有事に強い株」という言い方をすると、災害や紛争を儲けのチャンスのように扱っているのか、という反発があると思う。そうではなく、大きな出来事やニュースがあった時に、どういう業種が値動きとして強くなりやすいかという、構造の話として聞いてほしい。

大きなニュースがあった時に強いと言われる代表が、エネルギー関連だ。前回はホルムズ海峡が封鎖されそうになった場面があった。ちなみに調べてみたら、あの海峡は世界の原油輸送の約2割、日本が中東から輸入する原油の約9割が通る航路らしい。

エネルギーをその国に依存しているということは、何かあった時に国家運営の肝を他国に握られているということでもある。電気、火力、水力、風力、再生可能エネルギー、石油。日本近海にはメタンハイドレートという資源も眠っていると聞くが、まだコストが高くて実用化には時間がかかるとも言われている。それでも、資源を将来使えるコストまで持っていこうとする企業は、長い目で見て強いんじゃないだろうか。

なぜエネルギーは強いのか、調べてみた

正直に言うと、ここまで書いておいて、「なぜエネルギーが強いのか」を自分は完全には理解していなかった。なんとなく強そうだ、という感覚で話していた。だから、調べてみた。

出てきたのが「需要の価格弾力性」という考え方だ。価格が上がっても需要がほとんど減らない商品は「弾力性が低い」と呼ばれる。株が下がるのは、その会社の売上が減ると市場が判断した時だ。電気代が2倍になっても、人は電気を止められない。工場も病院も止められない。逆に高級腕時計や外食、旅行、新車は、値段が上がれば買うのを我慢される。景気が悪くなれば真っ先に切られる。

自分が感覚的に思っていた「価格の決定権がない企業は下がりやすい」というのは、これの裏返しだったんだと思う。決定権がある企業とは、値上げしても客が逃げない企業のこと。バフェットはこれを「価格決定力(プライシングパワー)」と呼んで、最も重視する指標の一つにしていると言われている。

なぜニュースで上がるのか。ホルムズ海峡が封鎖されそうだと市場が判断すれば、原油の供給が減ると予想され、価格が跳ねる。原油を掘る会社、精製する会社は、同じ量を売っても売上が増える。だから株価が上がる。言われてみれば、単純な話だった。

ただし、エネルギーとひと括りにするのは危険らしい

ここまで調べて、もう一つ気づいたことがある。「エネルギーは強い」という話は、常に正しいわけではない。掘る側(資源開発)、運ぶ側、燃やす側(電力)、使う側で、大きなニュースが出た時の影響は真逆になることがあるからだ。

原油高が長引けば、それを使う製造業や運輸は逆に苦しくなるし、世界経済そのものが減速してエネルギー需要も落ちる。再生可能エネルギーへの政策転換が進めば、化石燃料の企業は長期的に縮小する。電力会社にいたっては、燃料費の変動が料金に反映されるまでに数ヶ月のタイムラグがあり、上限が残る契約ではむしろ利益が圧迫される場合もある。ひと括りに「エネルギー」と言って買うのは、危ないということだ。

実は自分も電力株を持っていて、含み損になっている。以前、保有銘柄を全部見直した時にも、実はちゃんと理由を言えていなかった一社だった。この構造が関係しているのかもしれない。

自分が株を持つ目的

株を持つ目的は、長期保有による配当や株主優待、そして株価が育った時に売却して利益を得ることだと考えている。だから、資産が下がらない、または下がってもいずれ上がるだろうというものを選ぶ必要がある。

まだ答え合わせはできていない。でも「なんとなく強そう」で買うのは、以前やって失敗したやり方だ。今度は、なぜそれが強いのか、自分の言葉で説明できるようになってから買いたいと思う。

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

次に読むなら、「調べ直す」ことについては30代で「もう遅い」と思ってしまう夜に、考えたことでも書いた。投資の判断基準をどう作るかという意味では、iDeCoを始めたのは、2年前のこと。NISAとどっちを先に選ぶか。も合わせて読んでもらえたら。

今日から試せること、持っている株について「なぜこの会社は値上げしても客が離れないのか」を一行でいいので書き出してみる。それが説明できないなら、まだ「なんとなく」で選んでいるのかもしれない。

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