iDeCoを始めたのは、2年前のこと。NISAとどっちを先に選ぶか。

投資

iDeCoを始めたのは、2年前のこと。NISAとどっちを先に選ぶか。

うちは夫婦それぞれ、NISAとiDeCoの両方をやっている。

「どっちから始めましたか」と聞かれたら、NISAが先だ。iDeCoの存在は10年ほど前から知っていたけれど、最初にNISAを選んだのには理由があった。今日はその話と、iDeCoを受け取るときに知っておかないといけない税金の話をする。

NISAから先に始めた理由

NISAは2014年から始めた。

当時の判断基準は、資金の流動性だった。「いざとなれば売れる」「引き出せる」という安心感は、特に子育て世帯には重要だと思う。iDeCoは60歳まで原則引き出せない。余剰資金が少ない状況で、流動性の低い口座に資金を固定することへの抵抗があった。

まあ、シンプルに言えば、お金が足りなかった。

iDeCoを始めたのは、2年前のこと

iDeCoを始めたのは、つい2年ほど前だ。

きっかけは「余剰資金ができてからやろう」という発想を変えたことだった。そういう「条件が揃ってから」という考えは、いつまでたっても実行されない。NISAを始めたときも同じことを思った

だから、給料天引きで月1万から始めた。自動で引かれる仕組みにして、なかったものとして扱う。投資信託をやっているなら、iDeCoも同時に走らせておいていい、という判断だった。

老後の年金代わりという位置づけが、最終的に背中を押した。月1万でも、税制優遇を受けながら20〜30年積み立てれば、保険のような役割を果たしてくれるんじゃないかと思っている。まだ答え合わせはできないけど。

60歳まで引き出せないという制約をどう考えるか

正直、不安はある。でも、不安を理由に止める気はない。

なぜなら、いざとなれば積立をやめればいいだけだからだ。月1万程度なら、生活が少し圧迫されたとしても、無駄遣いを減らせば捻出できる金額だ。ピンチのときはNISAの方を先に現金化することになると思う。iDeCoは60歳まで放置する前提で、完全に「強制貯蓄」として扱っている。

ただの貯金ではなく、増える可能性がある貯蓄。それがiDeCoの使い方として、今の自分には合っているような気がする。

NISAとiDeCo、どっちを優先するか

断然NISAだと思っている。

理由はシンプルで、資金の流動性だ。NISAは売れば現金になる。iDeCoは60歳まで出てこない。余剰資金が限られている子育て世帯にとって、この差は大きい。

ただ、NISAの年間投資枠を埋められる状況になったなら、iDeCoも並行して走らせる価値はあると思う。全部お任せで60歳まで放置したい、という人にも、iDeCoはシンプルで合っていると思う。

どちらを選ぶにしても、iDeCoを一時金で受け取るときの税金の話は知っておいた方がいい。以下に整理しておく。


iDeCoを一時金で受け取るときの税金の注意点(2026年改正)

iDeCoの一時金を受け取るとき、税金面でひとつ重要なことがある。会社の退職金との受け取りタイミングだ。

退職所得控除のしくみ

iDeCoの一時金は「退職所得」として扱われる。退職所得には退職所得控除という大きな非課税枠があり、枠の範囲内なら税金がほぼゼロになる。

控除の計算式は以下のとおり。

  • 加入期間20年以下:40万円 × 加入年数
  • 加入期間20年超:800万円 + 70万円 ×(加入年数 − 20年)

問題は「退職金との重複」

会社の退職金もまた「退職所得」として扱われる。ひとりが使える控除の枠は決まっているため、iDeCoと退職金の受け取りタイミングが近いと、枠を「食い合う」状況が発生する。タイミングによっては数十万円単位で税負担が増えることもある。

2026年1月から「10年ルール」に改正された

以前は「5年ルール」だった。2026年1月1日からこれが改正され、受け取り順序によって以下のルールが適用される。

受け取り順序 控除が重複する期間
iDeCo先 → 退職金後 10年以内(旧:5年)
退職金先 → iDeCo後 19年以内

たとえばiDeCoを60歳で一時金受け取り、同じ年か数年以内に会社退職金を受け取る場合、両方の控除をフルに使えない可能性がある。

受け取り方の選択肢

iDeCoは一時金ではなく「年金形式(分割受け取り)」を選ぶことも可能だ。年金形式は「雑所得」扱いになるため、退職所得控除ではなく公的年金等控除が適用される。どちらが有利かは、退職金の規模・iDeCoの積立額・受け取り時期によって変わる。

この制度は改正されやすい

5年ルール → 10年ルールの変更が示すように、このルールは数年単位で見直されている。記事の内容は2026年7月時点のものであり、今後も変更される可能性がある。

iDeCoの受け取り方については、退職の数年前に税理士やファイナンシャルプランナーに個別相談することを強くすすめる。 受け取り順序ひとつで、手取りが大きく変わる可能性がある。

※本節の情報は2026年7月時点のものです。最新情報は国税庁・iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)等でご確認ください。


Q&A

Q. NISAとiDeCoはどちらを先に始めるべきですか? A. 余剰資金が少ない場合はNISAが先。NISAは売れば現金化できるため、流動性を確保しやすい。iDeCoは60歳まで引き出せないため、生活資金に余裕が出てきてから追加するのが現実的な順番だと思う。

Q. iDeCoの掛け金は月いくらから始めればいいですか? A. 制度上の最低額は月5,000円から。まずは「なかったものとして扱える金額」から給料天引きで始めるのが続けやすいと思う。

Q. 退職所得控除の10年ルールはいつから適用されますか? A. 2026年1月1日以降に受け取るiDeCo一時金・退職金から適用される。受け取り順序によってルールが異なるため、退職が近い人は早めに専門家への相談を。


今週やることがあるとしたら、まずNISAの口座を開くところから始めることだ。iDeCoはその後でいい。

投資判断の基準をどうやって作るかについては、こちらの記事に書いた。

※本記事は情報提供が目的であり、特定の投資商品の購入や税務上の判断を勧誘するものではありません。

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