叱ると怒るの違いについて、よく言われることだけど、実際にその場になると難しいな、と思う。今日は自分がどこで線を引いているか、そして守れていない部分も含めて、正直に書いてみる。
叱るというのは、感情をコントロールしながら、相手のためを思って、間違いを訂正する行為であって、人格を否定する行為じゃない。一方で怒るというのは、自分の感情を制御できずに、その感情を発散するためだけに行う、いわば自分のための行動だと思っている。
感情的に怒ってしまうのは、どういう時か
感情的に怒ってしまうことは、誰にでもあると思う。
自分の場合で言うと、自分のやりたいことができないとき。スマホで動画を見たいとき、好きなゲームをやりたいとき、読みたい本があるとき。そういうときに、子供の相手や家族、仕事などで自分の作業が進められないと、外部の環境に自分のペースを乱されて、感情的になってしまう気がする。
これは、精神的に余裕がないときや、体力的に疲れているときに、いちばん起きやすい。ちなみに、睡眠不足や疲労が続くと、感情のコントロールに関わる脳の働きが落ちて、些細なことにも強く反応しやすくなる、という報告もあるらしい。体調や頭の状態が万全なときは、多少のストレスがあっても大抵は平気なのに、条件が悪いときほど自制心が試されるんだと思う。
実際に叱った場面

兄弟げんかは、うちでも頻繁に起こる。相手が持っているおもちゃを、自分が持っていないからと奪ってしまう、みたいなことがよく起きる。
こういうとき、自分は叱る。
なぜ自分がされて嫌なことを相手にするのか。自分がしてほしくないことを人にするのは良くない、という話をする。なぜ奪ったのか、なぜ「貸して」と言わずに力で解決しようとしたのか。自分が本当にしたかったこと、望みをまず言葉にすることを教えるようにしている。
奪わなくても、自分の願いを叶える方法はある、ということも伝える。親に頼んでもいいし、お小遣いがあるなら自分で買ってもいい。お金がないなら、お金をもらえるように交渉してもいい。一時的に使いたいだけなら「貸して」と言えばいいし、本当に欲しいならそう伝えればいい。
当然、相手に断られることもある。そういうときに、争う以外の方法はないのか、と問いかけるようにしている。
とはいえ、感情をいきなりコントロールするというのは、子供にとってはハードルが高いはずだ。感情の抑制に関わる脳の部位(前頭前野)は、他の部位に比べて発達がゆっくりで、成人期に入ってからも発達が続くとされている。だから、幼い子供が感情を抑えきれないのは、しつけの失敗というより、発達の途中にある自然な状態だと考えたほうがいいんじゃないかと思う。
だとしたら、感情をコントロールする姿を、親がまず見せることも一つの手本になるはずだ。自分の間違った行動に対して、親自身がどう向き合っているか。それを見せることも、叱ることと同じくらい意味があると思っている。
怒ってしまったら、謝る

怒ってしまったら、謝る。「ごめんね」と言って、自分が間違っていたことを、まず自分から認める。
過ちを犯すのは誰にでもある。それを認めて、相手に謝ることのほうが、実はずっと難しいんじゃないかと思う。認めること、謝ること。このふたつが、人間にとって一番苦手な部分な気がしている。
自分の過ちを認めて、それを直そうとする姿を見せること。これが、子供に伝えたい姿勢だ。
「次からはしない」。これは、自分が間違っていたと認めたうえでの言葉だと思っている。だから、次はそうならないように努力する、ということまで伝えなきゃいけない。
そして、同じことを何度も繰り返してしまう自分の弱さも、隠さずに打ち明けるようにしている。
夫婦での方針
叱り方の方針は、夫婦で揃えておいたほうが、子供も混乱しないと思う。
方針について話し合うのはいいし、揃えることもいいと思う。でも、実際にそれを毎回実行できるかというと、正直かなり難しい。だから、そのときに自制心が保てているほうがやればいい、というのが自分の考えだ。
お互いが機嫌よく過ごせるように、協力し合う形をとるのが、いちばん自然で平和なんじゃないかと思っている。
よくある質問
Q. 叱ると怒るの違いは何ですか? A. 叱るは、感情をコントロールしながら相手のために間違いを訂正する行為で、人格を否定しない。怒るは、自分の感情を制御できずに発散する行動、というのが自分なりの線引きだ。
Q. 感情的に怒ってしまうのはなぜですか? A. 精神的な余裕がないときや、体力的に疲れているときに起きやすいと感じている。睡眠不足や疲労が感情のコントロールに影響するという報告もある。
Q. 子供はすぐに感情をコントロールできるようになりますか? A. 感情の抑制に関わる脳の部位(前頭前野)は発達がゆっくりで、成人期まで発達が続くとされている。すぐにできないのは、自然なことだと考えたほうがいい。
次に読むなら、兄弟げんかに、親はどこまで介入するか。今回と同じ、おもちゃの奪い合いの場面から書いた記事だ。「なぜ奪ったのか」を子供自身に説明させる関わり方については、子供に「なぜ?」を説明させる対話のやり方にも詳しく書いている。
今日から試せることとして、次に怒ってしまったときは、内容の説教より先に「ごめんね、さっきは怒りすぎた」の一言だけを、まず言ってみてほしい。


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