靴を買いに行った話をする。
子供の靴を選びに行くと、店員さんはだいたい、親の顔を見て話しかけてくる。それはそうだ、自然なことだ。
でも、ある時から、意識して変えるようにした。できるだけ、子供と店員さんにやり取りしてもらう。
「つま先きつくない?」「幅はどう?」「このデザイン、どう思う?」そういうやり取りを、子供自身がやる。親はそばにいるけど、基本は黙って見ている。
子供が言葉に詰まったとき、つい助け舟を出したくなる。間が続くと割り込みたくなる。
でも、そこをぐっと堪えて、待つ。一分、二分、長く感じる沈黙でも、待つ。
子供が自分で考えて、自分で言葉を探して、自分で表現する。その機会を、親が奪わないようにすること。これが、今一番意識していることだ。
うまく言えなくていい。正解じゃなくていい。「自分の言葉で話す」経験を積み重ねることが、将来の何かに繋がると思っている。
まだ答え合わせはできない。でも、積み重ねないと分からないことだけは分かっている。


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